人生100年時代を生き抜いていく上での最も大きな弊害は「ボケちゃうこと」😓。
私はすでに日常生活でもボケているところが多々あるが、そんなレベルじゃない。
しかも、「ボケ」という言葉は医学的にはなくなった。現在は「認知症」という名称だ。
高齢化社会を迎えるに当たり、脳機能を上げるための可能性を下記の記事にも書いた。
どうもね~。私自身もう40代となり、「健康=脳が健康」という風になり、脳科学関連のジャーナルにも目を通すようになってしまった・・。
仕事で医学系論文を調べていても「脳機能」に偏っちゃってしまう。(許してね)
今日は、「認知症発症」に遺伝的要因、生活要因はどう関与するのか?という内容だ。
これはイギリスからの報告で、2019年7月14日にJAMA(Journal of the American Medical Association)という世界5大医学雑誌のうちの一つだ(重要性を表す指標:インパクトファクターは51.3点という恐ろしくインパクトのある論文)。
結果は、認知機能障害と認知症は、悪い生活様式と遺伝リスクが高い患者で認知症リスクが相関するというものであった。また同じ遺伝リスクであった集団においては、生活様式が良い群ではリスクが低い事が分かった。
ただし、生活様式の改善によってこのリスクをどこまで低くすることが出来るかはまだ不明のようである。
この研究は、レトロスペクティブ(後ろ向きの観察研究)で評価されている。
【目的】健康的な生活様式は遺伝リスクとは無関係に認知症リスクを減らせるか?
【対象】UK biobankというデータバンクを用い、(登録期間は2006~2010年)で
まだ認知症になっていない60歳以上の応酬の地域住民を対象とし2017年まで追跡。
【評価】各生活基準における新規認知症発症頻度
【健康的な生活の基準】
認知症のリスクに相関する因子でリスク分類を行っている。
非喫煙、定期的な運動、健康的な食事、中等度までのアルコール摂取、この4因子で
3つのリスク分類を行った。
4点から3点・・健康~(^ワ^)favorable
2点・・中間的な健康~(>ワ<)intermediate
1点から0点・・不健康~(>0<)unfavorable
結果は下記の通り、
Hazard Ratioの1に線がかかっていない項目が統計学的に有意差を示せている項目。
下のTable.4は上記のフォレストプロットをわかりやすく表記したもの。
つまり、
- high genetic riskそのものが認知症発症のリスクに直結
- high genetic riskでも生活様式により発症リスクに変動
- 遺伝的要因が無くても悪い生活様式ならば発症リスクに相関
という事になっている。
この論文から読み取れることと実生活でまず検討することは・・。
非喫煙、定期的な運動、健康的な食事、中等度までのアルコール摂取、この4因子を3つ以上有するようにライフスタイルを改める事だ。
遺伝的な素因は現在の所、どうしようもないのが現実だ。
ただ認知症のリスクを1%でも減らしたい!
子供や孫の成長を1日でも見送りたい!
のなら、まずはライフスタイルの改善だろう。
おそらく若い内からの積み重ねもある。現在で満たしていない人はすぐにでも改善をお勧めする。ここまでハイインパクトな科学的観察研究で実証されてしまった以上は・・。
私は昔タバコを吸っていたが止めた。お酒も最近はほとんど飲まない。
後、足りないのは、運動だな。
あ、でも家事育児やっていれば運動を満たす・・?
(ここから下は私の拡大解釈w)
となれば、正しい生活習慣を身に着けるには、怪獣ちゃん(子供)たちの育児とママの家事サポートなどで右往左往しながらバタバタするとそれなりの運動になるだろう。
そして子供たちに手がかからなくなった時期にジョギングでも始めればいいか(^^)
まてよ、ひょっとすると!
育児休暇を取って家庭を顧みて家事育児をこなす事が認知症の予防につながる・・・?正しい生活様式の創出と労働者の生活増進の一環での育児休暇推進・・!!
これが真の認知症予防の生活習慣にリンクするのでは!!(勝手な妄想)
あと、60代以上で仕事を離れた方々はシルバー人材として若手の方々のサポートに回れば・・。国民全体のよい認知症予防に繋がるものになると考える。すなわち
「認知症になんかなっている暇はない!」そんな状況を作ることが大事かも。
国民全体の認知症予防のためにもっともっとシルバー人材を活用するための大規模な政策を考える!!(そういう事を謳う政党がいれば投票しようかなっと)
昔から言われていた事ではあるが、やっぱり健康的なライフスタイルは万病予防に繋がるという事をこの「認知症」という観点でも再現が取れたのではないか?
そう、ボケている暇なんて無い。家事も育児もビジネスも待ったなし。
ただそれは健康を保ててこそ。「健康基盤」を追求できるようにしていきたいな。