人生100年時代にむけた育児計画@育児休業パパ

40代の医療関係の仕事をしているADHDのパパ、ASDのママ、そしてHSCの長女(3歳)と期待の新人(次女0歳)が今後の100年時代を生き抜くためのアイデアや育児計画を検討していきます。晩婚化や男性の育児休暇も重要視される中、このワークライフアンバランスなブログがどこまで参考になるかわかりませんが突き進んでいこうと思います。娘たちが結婚することには後期高齢者になっていそう・・。そのためアクティブな後期高齢者になるための人生計画を立てていきます。

健康的に長生きできる秘訣は「小食」にあった?科学的な側面からの検証!

昔から言われている事として、「小食は長生きのしるし」という言葉がある。

ある程度高齢になってからは、量をたくさん食べるのではなく「質」の良いものをゆっくりとしっかりと食べる事の重要性を説いている言葉です。

 

これから先、人生100年時代を見据えていくためには、

「いかに健康に長生きしていくことが出来るのか?」が重要になります。

 

今日はこの日本古来のことわざにちょっと関連する、すさまじく小難しい話題ですw

ですが、なるべく噛み砕いていきますね(^ワ^9

 

今日のご紹介論文はこちら。

「Cell」というたいへんすさまじい権威のある雑誌からの論文です。

動物のラットの話になってしまいますが、カロリー制限をすることにより様々な組織における炎症誘発性細胞の老化に関わる因子を軽減したとの事です。

 

・通常、動物は加齢に伴い体全体における組織機能低下を引き起こしてしまいます。
・カロリー制限(CR)によりこの組織機能低下を防げる可能性を示しています。
・ただ今まではこの機序については不明のままだった・・
・そこで今回は老化したラットを使って機能解明に挑んだ!という報告です。
・CRを受けている老化ラットで組織や細胞を解析(トランスクリプトーム解析という)
・CR群では細胞炎症や遺伝子発現や転写調節などの点で老化に関わる変化を停滞させた
・一方でCR群では免疫細胞は加齢中に増加し免疫系を強固なものにしていた
・CRなどの代謝介入が老化のプロセスを変えるために重要であり免疫系への作用も明らかになったという報告です。
 

discussionの中にも、今後の「若返り戦略」の一環で、「カロリー制限」が重要ではないかと述べています。

 

老化が慢性的な炎症によってもたらされるという事は過去から知られていたことになります。その慢性炎症に関わる因子が様々な慢性疾患の発症に寄与する事がわかっています(Dulken et al。、2019; Mahmoudi et al。、2019; Sarkar and Fisher、2006)

 

この研究はラットモデルなので、ヒトではありません。そのため可能性の一環を示したという参考データという見立てになります。

今回の主な発見は、加齢中の炎症反応の増加がカロリー制限によって全身的に抑制される可能性があることが分かった事が大きな発見となるでしょう。
 
普段我々が考える「老化」・・は生理的にどういう状態なのか?
それもこの論文中に触れられており、下記の2点が挙げられています。
 
①加齢終末期に増えてくるリンパ球(terminal B cell)である形質細胞の数が増える
(動脈組織や他の組織などで老化とともに増えてくる)
 
②老齢マウスの研究では、好中球の組織内の増加が老化に関連する
これらにより、組織内での慢性炎症が引き起こされ組織破壊が亢進する事にあります。
 
今回のCRによって慢性炎症をブロックし組織破壊を抑え込んでいるという事から、上記の点で言うと、血液中の老化の一部も食い止めることが出来るのかもしれません。
また、結果的に臓器温存の観点から長生きができるという可能性を示しています。
 
つまり今回の研究結果は、普段我々が行っている「食生活」を見直すという「代謝的介入」が生物の健康状態と寿命に強く相関している可能性を示しているのかも?
 
この論文・・かなりはしょって紹介していますが・・(^_^;)
実験系や発想の拡がりなどはすさまじいものがあります。
我こそわ!と思う方はチャレンジしてみてはいかがでしょう・・。
 
まとめると、ラットによる動物実験ですが、ヒトにおいてもエネルギー過多は組織などの慢性炎症を引き起こすトリガーとなります(特に老化が進んでいる高齢者はそう)。
なので、高齢者における食生活は、エネルギーの過剰摂取を避けて、運動などによる支持療法を合わせるという事が長生きの秘訣になるのかもしれません。
 
よく言われるのは、長寿の方々は小食ではあるがシッカリと噛んで食べ、日頃からの運動を欠かさない方々。(小食と言ってもバランスよくしっかり食べるという事)

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それが科学的な側面で実証されようとしているのかもしれませんね。
あくまでも、ある程度ご高齢になってからの話になりますので、
成長期の方々はまずしっかり食べる事。
中年は自重する事。
老後は小食を意識してしっかり食べる事。
これが長寿の秘訣になればですね(^ワ^)