人生100年時代にむけた育児計画@育児休業パパ

40代の医療関係の仕事をしているADHDのパパ、ASDのママ、そしてHSCの長女(3歳)と期待の新人(次女0歳)が今後の100年時代を生き抜くためのアイデアや育児計画を検討していきます。晩婚化や男性の育児休暇も重要視される中、このワークライフアンバランスなブログがどこまで参考になるかわかりませんが突き進んでいこうと思います。娘たちが結婚することには後期高齢者になっていそう・・。そのためアクティブな後期高齢者になるための人生計画を立てていきます。

子供をバイリンガルにするための土台作り(赤ちゃんはなんで言葉を覚えるの?)

 

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誰も教えていないのに、赤ちゃんって何で言葉を覚えるの?

赤ちゃん7不思議の一つですね~。

もっとあるだろ!と突っ込まれるかもしれませんが・・。

あかちゃんは、ママのお腹に宿ったときから不思議ちゃんです。

まだまだ解明されていない真実がたくさんあるでしょう。

 

素朴な疑問だけど、知らない人が多い事実

「誰も教えてないのに、赤ちゃんって何で言葉を覚えるの?」

今日はこのお題を考えてみたいと思います。

 

もともと、我々は当たり前のように言葉を話していますが、これには一つの理論があります。

人間には「(特に障害がない限り)生まれながらに普遍的な言語機能を備えており、全ての言語が普遍的な文法で説明できるとする理論(普遍文法(ふへんぶんぽう、Universal Grammar)」がある(wikipedia引用)

上記はマサチューセッツ工科大学の言語学のノーム・チョムスキーが『Syntactic Structures』(1957年)が提唱している理論です。

かなり昔から考えられている理論であり、言語発達を考える上で原点的な概念です。

我々が誰からも教わることもなく、自然に日本語を話せているのもこの考え方がベースにあるからなのでしょうね。そして、我々はこの土台があるから、勉強や語学を学び、さらに言語能力を増す事ができる。というところでしょうか。

 

さらに調べていたらもっと面白い研究に出逢った。

英語のプレゼンのために勉強用で見ていたTEDで過去の物を見ていると、

下記のような研究報告を語っているものがあった。


(引用)TED https://www.youtube.com/watch?v=G2XBIkHW954

ワシントン大学の学習脳科学研究所所長のパトリシア・クール氏の研究だ。

タイトルの通り、「赤ちゃんは語学の天才」とのこと。

 

非常に興味深い表現もされていた。

世界中の赤ちゃんは、世界市民です。どこの国で、どの言語を使っても、どんな人種の赤ちゃんはあらゆる言語のあらゆる音を聞き分けられます。これは驚くべきことであり、大人になった我々にはできないことです。(TED引用)

 

私たちは文化に縛られているので、自分の母語の音は聞き分けられても、外国語の音は聞き分けられません。そこで疑問となるのは、私たちはいつ世界市民から言語に縛られた大人になるのか、ということです。その答えは、最初の誕生日を迎える前です。

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(引用)TED https://www.youtube.com/watch?v=G2XBIkHW954

これは、東京の赤ちゃんと、アメリカ、ここシアトルの赤ちゃんについて、/ra/と/la/を聞き分ける先ほどの実験の成績を示したものです。/r/と/l/の区別は英語では大事ですが、日本語ではそうではありません。

生後6~8ヵ月の赤ちゃんは日米で全く同じです。2ヵ月経つと驚くべき変化が現れました。アメリカの赤ちゃんの成績は上がり、日本の赤ちゃんは下がります。しかしどちらの赤ちゃんも、自分が習得する言語に向けた準備をしているのです。(TED引用)

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(引用)TED https://www.youtube.com/watch?v=G2XBIkHW954
これによると、アメリカ人と日本人が触れる母国語において、分布が異なっていることが分かる。そして英語の方でrとlの音がよく使われていることも分かる。

 

さらに興味深いことをおっしゃっている

日本語の分布は全く異なっていて、「日本語の/r/」として知られている/r/と/l/の中間の音が見られます。赤ちゃんは言語の統計を吸収し、それによって脳が変化し、世界市民から私たちのような文化に縛られたリスナーへと変化するのです。でも、私たち大人はもはや統計を吸収しません。私たちは発達の初期に形成された記憶の表現に支配されているのです。(原文引用)

つまり、子供は言語の統計をとっており、それが脳に記憶されていると言うこと。

 

それではバイリンガルの子はいったいどうなっているのか?

それも検証されている。

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第二言語に接したことのないアメリカ人の赤ちゃんを、臨界期に初めて中国語に触れさせる実験をしました。台北とシアトルの、母国語にしか触れていない赤ちゃんに中国語の音をテストすると、両者が同じパターンを示すことがわかっていました。

6〜8ヵ月では全く同レベルでしたが、2ヵ月経つと驚くべき変化が起こりました。台湾の赤ちゃんの成績が上がり、アメリカ人の赤ちゃんは下がったのです。私たちはこの期間にアメリカ人の赤ちゃんを中国語に触れさせました。まるで中国人の親戚が1ヵ月間家に滞在しているように、中国語で赤ちゃんに話しかけるセッションを12回行いました。

研究所に来ただけで中国語スキルが向上するのではないことを確認するためには、コントロールグループを用意しなければなりません。そこで別のグループの赤ちゃんには英語を聞かせました。グラフからおわかりの通り、英語に接しても中国語の成績は上がりません。しかし、12回の中国語セッションを受けた赤ちゃんをご覧ください。

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10ヵ月半ずっと中国語を聞いてきた台湾の赤ちゃんと変わらぬ良い成績だったのです。このことから、赤ちゃんが新たな言語に対しても統計を取ることがわかりました。何語であれ、赤ちゃんは接した言語の統計を取るのです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 

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それを探るために、別のグループの赤ちゃんに同じ12回のセッションをテレビを通して行い、また別のグループには、クマのぬいぐるみの映像を見せながら音声のみを聞かせました。赤ちゃんの脳にどんな変化が起きたのでしょう?

 

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これが音声だけの場合の結果で、学習効果は全く現れませんでした。そしてテレビの場合も学習効果は全く見られません。赤ちゃんが統計を取るためには、生身の人間が必要なのです。赤ちゃんが統計を取っているときには、社会脳(社会的認知能力に重要な部位)がコントロールしているのです。 

 

これは非常に面白く、テレビやラジオを見せたりするだけでは不十分と言うことだ。

赤ちゃんが言語の統計を取るには「人間の存在が必要」。

語学教育のために、動画やテレビだけを見せてりゃいい。という教育は間違えていると言うことになる。

 

私は、下記の書籍を読んでからはずっと絵本読み聞かせを実施している。

言葉の発達に差がつく! 語りかけ育児実践ルール (0歳からはじめる教育の本)

言葉の発達に差がつく! 語りかけ育児実践ルール (0歳からはじめる教育の本)

 

 今思えば、なぜ「絵本の読み聞かせ教育」が子供にとって重要なのか?

これがこの科学的研究とリンクしていると考えられる。

うちはTVを取っ払っている。(私個人は後ろ髪を引かれる思いだが💧)

その分、人を介した「語りかけ育児」で絵本を採用した。

その時の3歳児の言語発達については過去記事に記載しています。

www.takatakagogo.com

また、youtubeの中で引用されている論文を調べてみた。

TEDで使われていたデータもここにある。

2010年にNEURONという学術誌に掲載されている内容。

著者はもちろんパトリシア・クール氏です。

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TEDの冒頭で触れられていたFigだが、やはり年齢を重ねるにつれて言語習得は困難になっていくと言うことが触れられている。言語習得能力のピークは7歳であり、それ以降は衰退。40代にもなる私はもうほぼ学習能力は皆無と言うことにw

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英語はちょこっと勉強しておいてよかった・・そう思える。

 

 

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またバイリンガルの子は、うまく自分が統計を取った言語を引き出すことにより、母国語と他国語を使い分けることができるようになるとのことだ。

 

つまり、臨界点となる7歳までに日本語や英語を人を介した語りかけ育児、また絵本の読み聞かせで子供の言語的な統計の物量を上げてあげる。

これがバイリンガル教育の骨子になるのかもしれない。

 日本語だけじゃ駄目、英語だけじゃ駄目、同時期にうまくチャンネルを切り替える作業が効率的のようですね。

 

うちは3歳から下記の絵本を使って英語も読み聞かせをさせています。絵のタッチもディズニーで柔らかく、5分で終わるストーリーなので、娘もかなり気に入ってくれました。最近はいつもベッドの読み聞かせはこの本になっています。(自分の英語勉強にもなりますよw)

5-Minute Princess Stories (5-Minute Stories)

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 日本語の学習は、ほとんどこれを使ってます。

日本昔ばなしアニメ絵本 18冊全巻セット

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  • 作者: 難波高司,井口忠一,さくましげ子,中島ゆう子,宮尾岳,長野まりえ,やまだ三平,ニヘイジュンイチ,まがみばん,四分一節子
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 こちらも童話を介したストーリー形式のためイメージも膨らむため、かなり娘の妄想癖が育ってしまいました😃。

おかげで日本語も英語も単語が良く出てくるようになりましたね・・いやホントに。

 

3歳児の話す言葉は大体500~1000語ですが、この子はおそらく数千の言語を使っていると思います(ゲンゴロウとか、コオロギとか、ティアラとか、ドレスとか・・)なんでそんな言葉を知っているのか?と驚かされます(保育園の影響もある)。

 

一人でいるときはいつも自分の物語を作って、文章にして良くしゃべってます。

(得体の知れない物語を大声で話してますが・・💧)

おかげで側で寝ている次女はいつも起こされてばかり💢

 

いや・・まてよ。これはもしかして・・長女(3歳)による次女(0歳)への語りかけ育児だったりするのだろうか・・。だとしたら育児協力してくれてる長女に感謝だw

 

コホン・・、まとめると

①人間は7歳までに言語習得のピークを迎え、そこから成長と共に減退する

②赤ちゃんは言語の統計をとっており、これは人を介してしか得られない(社会脳)

③バイリンガルな子は言語の統計のチャンネルを使い分けることができる

④テレビや動画じゃ駄目、語りかけ育児の一環で絵本読み聞かせも有用か

 

帰国子女がバイリンガルになりやすい背景には、家庭では日本語(or英語)、外では他国語を人を介して言語シャワーを浴びているからと考えます。

実はこの統計が背景のバックボーンにあったからなのかもしれないですね。