ワークライフバランスと言う言葉が定着してどれくらいだろう?
この概念は2007年に政府と業界が、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」を作成し、ワーカホリック(仕事中毒者)を減らすことを目的とした取り組み。
そう考えるともう12年も立っているのだなぁ。
でも、現在はワークライフアンバランスな点があると思う。
・仕事量が変わらないのに家に帰らされる事。
・個々人のキャリアが未だに仕事量で評価されている点。
・家庭を顧みろ!だけでは不十分(家でごろごろしてるだけだし)
などがある。
実際にうちの会社の事例を出すが・・
18時には就業時間を終える。そして一斉に自宅に帰れと言われる。管理職である自分はそれを率先して実行せねばならない。ただし「仕事の納期」は守れ!
じゃあ、家に仕事をお持ち帰りします~。家で仕事します~。家事育児も手伝わないのならば、旦那に家にいてもらっても困ります~。旦那は旦那でそわそわして仕事はかどりません~。結局納期に間に合いません~。詰んだ。
と言う状況に近づきつつあります。
まさしく「大いなる矛盾」を抱えている状況です。
実際に家に持ち帰り、朝早く起きて会社に行くか、自宅で捌くかのどちらか。
これって意味あるのかなぁ・・と思ってしまいます。
これを解決するには、そもそも無駄な時間を削り優先順位をつけて時間を捻出する事。
そして、無駄な仕事の納期そのものを削ること。さらには作業効率のアイデアや工夫をゆとりのある環境で考えてもらうことなどだ。
その点で新たに提唱されつつある新しい標語「ワークライフチョイス」
今日のは学びはマイクロソフト社の取り組みだ。
詳細は是非記事を読んで頂きたいが、
週休3日をまずは試験的に導入。金曜日に競って(8月の1ヶ月間)。
将来的には週休4日を目指しているようですね。
理由としては、やはりソフトフェア開発を始めとしてイノベーティブな業務となるため、アイデア醸造をゆとりを持った時間で出せるようにするためとある。
確かにそうで、ゆとりがないとアイデアなんぞ浮かばない。
ただ、休みを多くすると抱えている業務をこなすのが非常に大変になる。
そのため社内改革の一環で、会議時間の短縮や会議人数の限定化を行っている。
ウチの会社でもそうで少人数制チームとして分けている。人数が膨れ上がって会議を行って良かった事は無い。要は会社内での無駄な時間をカットするところから取り組んでいる。
そして、休みの日には自己研鑽につとめてもらいたいというもの。
この自分で何を研鑽するか?何に時間を当てるか?を考えてもらうと言うことが
「ワークライフチョイス」に当たっているのかと感じた。
良い取り組みだと思う。日本人はとにかく働きたがる。
理由としては「罪悪感」や「妙な使命感」なのかなと。
ただこの感覚で給料が増えることもお腹が膨れることも無い。
それよりも短い時間でそつなく結果やアイデア出しができた方がいい。
空いた時間は是非自分のライフイベントに当ててもらいたい。
仕事のためだけに生きているわけじゃないし。
一方で、自営業やサービス業に当たっている人たちはそうはいかない。
人が休みの時ほど自分たちが忙しくなるからだ。ここのワーカホリックをどう解消していくのかが重要になる。
勝手な憶測だが、AI等の導入による業務負担軽減、店舗を有人から無人、遠隔管理などの導入。などがあるかもしれない。コストがかさむのが難点だが。
まだまだ業態によって検討が必要な部分が多い。
少子高齢化の経済振興にはAIは切っても切り離せないはずなので、国ももっとこの点を政策に盛り込んだ政党が出てきてもいいと思う。そしたら若手の選挙意欲も多少は高まりそうなものだが。
ワークライフバランスの「バランス」の部分にゆとりを持って視野が広がった人たちの「チョイス」が加わるような制度改革がもっと進んでもらいたいものだ。
例えば企業が勧める資格取得補助やセミナー参加などの自己研鑽の補助、英語学習のための補助などを活かす場として、週休3日のうちの1日を充てるだけでも、その人のキャリアには大きく役立つことになるだろう。
そういう会社でこそ「人財」は育つ。
うちの会社は・・できるの・・だろうか・・?
自分のキャリアは自分で作る。これがLIFE SHIFT的な発想となる。
人生100年時代を働き続けるには「手に職、手に専門性」が必要になる。
それを考えさせてくれた名書です。