人生100年時代にむけた育児計画@育児休業パパ

40代の医療関係の仕事をしているADHDのパパ、ASDのママ、そしてHSCの長女(3歳)と期待の新人(次女0歳)が今後の100年時代を生き抜くためのアイデアや育児計画を検討していきます。晩婚化や男性の育児休暇も重要視される中、このワークライフアンバランスなブログがどこまで参考になるかわかりませんが突き進んでいこうと思います。娘たちが結婚することには後期高齢者になっていそう・・。そのためアクティブな後期高齢者になるための人生計画を立てていきます。

【科学的検証】一般人が手にするサージカル(外科用)マスクは本当にCOVID-19感染抑制に効果的なのか?

東京での「非常事態宣言」がおそらく本日中に出るのではないかという状況下で、

今一度、このCOVID-19ウイルスから身を守る方法について検証したい。

 

医療用マスクで最も信頼度が高く汎用されているものとしては「N95マスク」が挙げられます。これはNIOSH(米国労働安全衛生研究所)規格をクリアしており、日本においても厚生労働省が各種ウイルスや結核菌予防の対策指定品の一つとして挙げられます。

 

現状では医療機関優先となっており、一般市民の手にはなかなか手に入らないと思います。

 

このN95マスクとサージカルマスクの最も大きな違いは「微粒子からの保護」の点です。N95マスクはよりきめ細かくなっておりエアゾルを吸入しにくくしています。

詰まり外部からのウイルス流入を抑制する上で最も大きな効力を発揮します。

つまり外部から人を守るための手段として使われるもの

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一方、サージカルマスクは?

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これは逆に、マスクを装着した人から排出されるウイルスや微生物を含む粒子を大気中に出させないようにするものです。

また、外部からの血液や体液が口の中に入らないようにするためのものです。

しかし、エアロゾルをふくむ微粒子の侵入を止める様には設計がされていない・・。

というように言われています。

 

医療用のN95マスクと一般的なサージカルマスク・・。

つまり全く用途が違うわけですよね。

 

ただ、いつだれがどこでCOVID-19に罹患しているかわからない状況下で、

まわりにウイルスをまき散らさないようにサージカルマスクをする事が重要であると言われています。

ですが、本当にサージカルマスクはウイルスや微生物が混じったエアロゾルを外部に放出しないのか・・?

 

実はサージカルマスク(フェイスマスク)における呼吸器のフィルタリング効果のデータはほとんどがヒトでの検証ではなく、in vitro(試験管内)での反応を見ているだけのものであり、本当に人で大丈夫なのか?という疑問は常に残っていました。

 

そこで、この不確かな「サージカルマスク(フェイスマスク)は本当にウイルスを外部にまき散らさないか?」を検証した報告が「Nature medicine」に掲載されました。

香港大学からの報告です。

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https://www.nature.com/articles/s41591-020-0843-2
 

要約として、小児から成人までの呼気や席に含まれるヒトコロナウイルスを始めとしてインフルエンザやライノウイルスなどの放出をサージカルマスクで防げるかどうかを検証。

結果として、サージカルマスクは飛沫中のインフルエンザウイルスRNAとエアロゾル中のコロナウイルスRNAの検出を優位に減少させた。

これらの結果から,手術用フェイスマスクは,症状のある人からのヒトコロナウイルスやインフルエンザウイルスの感染を防ぐことができる可能性があることが示唆された.

とされています。

 

この検証の詳細な実験系は割愛しますが、他に分かった事として、

①コロナウイルス以外にもインフルエンザやライノウイルスもやはりエアロゾル感染する可能性が示された

②サージカルマスクが待機中へのインフルエンザウイルスの放出を低減する事は可能にするにしてもエアロゾル中では困難であるという事

 

特に②は大事な点でもあり、ウイルス罹患者はサージカルマスクを使用する事により感染抑制を図ることが出来る事の根拠にもなり得るという事ですね。

 

さて、日本政府が決めた「布マスク」2枚を全家庭に支給するとしていますが、これはサージカルマスクとは異なります。

 

朝日新聞は「WHOは布マスクはどんな状況でも勧めない」という飛ばし記事を書いています。

これはミスリード記事だとはっきり断言できますが、

布マスクは先ほどあったように、感染者が飛沫を大気中に放出する事と咳エチケットの一環、また喉の保湿という点においては一定の効果があります。

それを「全く有効でない」と断じていますが、

有効でないのは、大気中のエアロゾルから身を守るという点で有効ではないという事です。他者からの感染を防ぐ効果を求めるためには効果は期待できないという事です。

つまりサージカルマスクと同じように外からの感染予防には効果は無い・・

ものの、飛沫を外に出さないという点での有用性は否定されていません。

 

また上記サイトは医学論文も引用していますが、布マスクによる感染のリスクの高さは「医療用マスク(N95マスク)」と比較してです。

それと比べるのだったら、サージカルマスクでも負けそうな気がw

 

朝日新聞社は用途別で検討しなければならないという事をわきまえてから記事を書いてもらいたいものですね(汗)

 

まとめるとサージカルマスクや布マスクは外部にウイルスをまき散らさないという点では有用であるという事です。ただ外部からの流入防止は限定的なので、やはり現時点では人込みを避け、うがい手洗いを励行するという原点的な行動が優先されるでしょうね。

 

決して・・「フェイスマスクをしているから満員電車は大丈夫!」

とかいう事になりませんように・・・。