人生100年時代にむけた育児計画@育児休業パパ

40代の医療関係の仕事をしているADHDのパパ、ASDのママ、そしてHSCの長女(3歳)と期待の新人(次女0歳)が今後の100年時代を生き抜くためのアイデアや育児計画を検討していきます。晩婚化や男性の育児休暇も重要視される中、このワークライフアンバランスなブログがどこまで参考になるかわかりませんが突き進んでいこうと思います。娘たちが結婚することには後期高齢者になっていそう・・。そのためアクティブな後期高齢者になるための人生計画を立てていきます。

人事部長との決戦 企業は育休を推進するのかしないのか?

先日、管理職で育休を取得した事により、本社からインタビューを受けた記事を書きました。

とある方から匿名でツイッター上でダイレクトメッセージをを頂きました。

(※その方の了承を頂いた上で公開をさせて頂いております)

「人事の方とはもっと慎重に対応すべきです。あまり挑発的なことをおっしゃったり、公表したりすると御自身のキャリアの弊害になりませんか?」という主旨です。

おっしゃるとおり!本当におっしゃるとおり!!

正直、今でこそ考えると自分自身でチャレンジャーだったなぁと振り返ってみてそう思えます。

このインタビューの際は、原則として理路整然と毅然に振る舞うと同時に、冗談も交えながら表情も緩くして応対したつもりです(見透かされていたら別ですが・・)

コメントをくださった方も育休取得後に人事部と諍いがあった経緯がおありになったとの事・・。まさしく実体験に基づいた「金言」

ご心配をおかけしたと共に、ご配慮頂いたこと感謝いたします(T-T)

 

ただ、下記のことが私の腹の中に黒いマグマのように煮えたぎっていたのは事実です。

①名ばかりの人事が制度を作るがその運用を全く考えていない点

②ライフワークバランスを考えるべき人事が、あまりにも拙い発想のため

③インタビュアーの認識が配慮に欠けすぎていた事

④今までに何人の社員が犠牲になってきたのか?を考えてない

⑤会社が求めるのは「人財」といっておきながらそんな制度には到底及んでない

⑥人事が「受け」に回りすぎており「攻め」に転じていないこと

⑦そもそも現状わかってんのか?

⑧個々人のキャリアって本当にスクリーニングして検討するつもりでいるのか?

などなど。おー、出してみれば結構ある物だな。と自分でも感心しています(笑)

 

上記内容を、マイルドに紳士的に、至って真面目でユーモアを交えながら上奏奉ったところ・・人事部長の御登場というわけです。

 

人事部の小間使いのインタビューの1週間後、東京に呼ばれ事情聴取、いや人事部長面談をすることになりました。もうすでに面談を終えている状態でブログを書いてます。

 

今日はその人事部長との決戦について書きたいと思います。

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他社から来て数年勤務している人事部長。この方がこられてから、急にライフワークバランスとかダイバーシティとかの言葉が耳に入るようになってきた。

私自身はこの言葉を否定しているわけではない。むしろ今後のビジネスを円滑に進める上で重要な概念となる。男女で差があってはならないわけだし、家庭を顧みないことが良いわけでも無い。自分の人生は別に仕事だけで成り立っているわけでは無いからだ。

 

そして面談が始まった・・

 

部長「育休お疲れ様でした。体験されてどうでした?仕事を管理するのも大変ですが、家庭をマネジメントするのはまた変わった経験では無かったですか?」

 

・・?思った以上にウィットに富んだイントロじゃな~い?と感じた。

 

ねじれ「良い職業体験をさせて頂きました。自分の妻と子が普段どう考えているのかよく分かった気がします。同じ視点に立って物事を考える重要性を学びました」

 

などなど、しばらくは育休の話題。

この人事部長は50前半、名だたる企業を渡り歩いてきたようだ。

過去、育児休業が制度化した際、当時としては珍しく男性として自分で育休を取得された方らしかった。

 

部長「現状と理想の乖離がある事は把握しています。ねじれ課長が実際に取るに当たりハードルは感じましたか?」

 

ねじれ「正直感じています。立場もありますが休業するにあたり、自分のポジションを誰かに奪われないか?復帰後の異動のリスクは?給与面の減額や年収ダウン、また部下や同僚に申し訳ないと思っていました。」

 

部長「それでも取得した理由は何ですか?」

 

ねじれ「自分自身の子供の障害もありますが、それを通じて仕事だけが人生では無いと考えるようになりました。それに仕事はどこでもできる。その一環で在宅勤務も申し出たのですが残念ながら受理はされませんでした。」

 

部長「大事なことだと思います。仕事は「手段」です。仕事が生きがいと言っている人が必ずしも成果を出しているとは限りません。私も家庭と仕事の両立が今後重要と考えています。それが成り立たない企業は持たないと考えています。男性の在宅勤務も視野に入れた検討も行いたいと思い、そのアドバイスも欲しいと思ってお呼びしたのです」

 

正直、最初はくすぐったいくらいに持ち上げてくるな・・。と思って警戒していたが、受け答えのスムーズさ、そして機微の富んだ問題提起とそれを検討する土壌を匂わせてくることが好感が持てました。

 

その点でこちら側からいくつか要望を出しました。

ねじれ「まず先入観で育休、どころか今後の問題の介護休暇を取ることがキャリア阻害になるという事を考えてしまうことが問題かと思います。キャリアには生活も含まれます。仕事優先で生活を捨ててしまうと、その人のキャリア阻害どころか人財流出にも繋がります。うちは専門職の多い少数精鋭。業務に支障が出るのは仕方が無いですが、部署単位での妥協点を見いだして欲しいです」

 

部長「その通りで人材の流出は惜しい。ただ業務が回らなくなるのも厳しい。妥協点とは具体的にどう言うものを考えていますか?」

 

こちら側から出したポイントとしては下記の通り

あくまで、「このような物があれば安心できる」という点で

①半育休の容認。(会社側が臨時で育休取得者に不定期で勤務に呼び戻す方法)

②在宅勤務の容認(通常の出勤扱い)

③シッター補助制度の優遇など

④クロスファンクション機能

(ポジションや部署単位での穴を他部署も含めどうローテーションを組むか?)

※これをするには予め、どのタイミングにどう言うライフイベントがあるかスタッフ側から聴取しておく必要がある

⑤育休中のポジション保証と育休明けの展望の確保

などを挙げています。

 

部長「いくつか検討段階に入っている物もあるが、非常に良い視点であると思います。社長も長期人材活用のための予算も組んでいます。それを充てることはもちろん、シッター補助は福利厚生の調節でまかなえる可能性もあります。ポジションやその後の展望の保証は最も重要で、誓約書をとってもいいレベルと考えています(笑)」

 

部長「ただ社員に勘違いして欲しくないのは、ポジションや業務は自分の活躍で取っていく物。育休を取得した後の自身のポジション担保は、その方が会社でどういう業績を上げているかも当然加味されます。各々のライフイベントで、会社の制度を使う際には自身の将来展望と、会社から評価される「何かしらの結果」を提示できるように努力をしてもらいたい」と、ここは語気を強めていた。

 

この点は私も同意です。社員あるあるとして、権利や義務を主張する人ほどローパフォーマーである事も多い。まずは自分のパフォーマンスを上げることに注力をしなければならない。自分の力で権利を勝ち取ることが会社組織の「常識」で、それは昭和が令和になろうとも変わらない。

企業は利益と社会的大義のために「活躍」する人材のために色々な制度を設けているのだから。ボランティアじゃ無いという事を我々も認識する必要がありそうです。

 

そして、具体的な制度設計において以下の点を要望されました。

①イクメンプロジェクトのリーダー

②体験談をモデルケースとして広めて欲しい

③クロスファンクションのプラン策定

まぁ・・あれだけ啖呵切って、何もおとがめなしなのでこれくらいの条件は飲んでもいい。それでパパの育休取得者が増えるなら、社会の子供の育成に大きな寄与ができる。

さらに、会社側にもさらに自分のプレゼンスを示せる。(にやり)

 

こちらから一つお願いしたことは・・イクメンという言葉は使わない事。

男女どちらであれ育児は共通のissue。男だけ特別にクローズアップするとそれが逆に弊害を招く恐れもある。

子育てもキャリアと言うことで、「育休キャリアプロジェクト」にして欲しいと依頼。

今はその返事待ちだ・・。

 

今回、最悪、変な風に話が曲がったら転職かな~。と思っていたが、その後、社長名義で感謝状が届いたので、とりあえずは延命措置がはかれたのかな?

 

今回の一連の流れを通じて、会社は待っていても何もしてくれない(多少はやってくれるのだろうが)。自分からの働きかけや同じ境遇の仲間と建設的な提案を行うことによって変わることがある。

 

「自分の境遇や不幸や呪う前にやることをやる。」

 

これが今後の令和ビジネスで重要なことなのかもしれないですね。

 

あー、人事部長が話が分かる人で助かったw

ただ言わなかったら本当に何も進まなかったんだろうなとちょっと不安・・。😓

 

今こそこの本を読んで、人事部の皆さんは長期ビジョンを持った人財戦略に立ち返って頂きたい・・。

(東京に行く際、空港の書店でたまたま見つけ読んでおいて良かったw)

人事こそ最強の経営戦略

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