『平家物語』冒頭部分に下記のような歌が書かれています。
祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらは(わ)す。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。
平家物語は有名な話で栄華を極めた平家が没落する様を歌った悲しい歌。
琵琶法師が語っている歌でもあります。
まさに黄昏の歌・・ともいえる悲しい曲でもありますね。
実は隣国であり世界に影響を与える国家である中国も「少子高齢化」と戦っています。
中国の人口は13億以上もあります。
中国もかつて人口の激増に伴い「一人っ子政策」を導入しました
※「一人っ子政策」1979年から中国全体に拡がっている、現在は廃止。
この制度の恐ろしいところは、子供はひとりまでと制限していることです。
当時はまだ環境が恵まれない世帯も多く、病死する子や障害を持ってしまう子も少なくなかった。そんな状況でも子供はひとりまで!恐ろしいですよね。
さらにこれだけの人口を抱えながら子供はひとりまでですので、
当然のことながら少子高齢化のモデルケースのできあがりです。
実際に2016年からは中国全土でも少子高齢化の歯止めがきかなくなっています。
この一人っ子政策のおかげで、実は日本よりも少子高齢化が進んでいます。
日本も最近の統計で出生数が90万人台まで落ち込んでしまったと衝撃的なニュースを出しました。1970年代生まれの私の世代では200万人近くの出生数だったのに・・。
これはどんどん下がる見込みでもあり、今後の子供達は全日本を見渡しても同期は90万人しかいないということになります。
この子達が大成して社会人になっても同年齢に出逢う確率はさらに減る事に。
日本は過去、高度成長期を経て一家庭における経済力も上がり、間違いなく「盛者」。当時は子供もどんどん生まれベビーブームと言う言葉も産まれたくらいです。
経済力においては米国に次いで2位になっていたほどの実力がありました。
現在もそれなりの影響力を持っていますが、世界からは「落日」の烙印を押されています。世界の売上高のランキング30位から日本企業が消えた事も要因ですね・・。
中国は現在でも世界において注目される大国には間違いないですが、確実に「落日」は迫っています。
盛者必衰・・ではありますが、これらの国家は今後国をどう立て直すのでしょう?
たしかに中国と日本では、少子化になった背景は異なりますが、本質的な問題は同じ。
今の人たちが子供を産まなくなった問題をどう解決するのか?
これが重要となってくるでしょうね。
少子高齢化は日本と中国だけの問題ではなく、先進国でも問題になっています。
日本は是非、少子化打破のための提言と実行を持って世界にアピールしてもらいたい。
ここで得られたノウハウは世界を救うことにも繋がるだろうから。
盛者必衰・・この言葉の続きとして、生者復興として新しい世代へのバトンパスにつなげて欲しいものです。